続いて

DVDで『ジンギス・カン』(1965年/監督:ヘンリー・レヴィン)を観る。劇場でリアルタイムで観て以来の再見です。

メルキト族のジャムカ(スティーブン・ボイド)に父を殺され、捕虜となって奴隷のような生活をしていたテムジン(オマー・シャリフ)は、水に落ちたジャムカの婚約者ボルテ(フランソワーズ・ドルレアック)を救い、互いに惹かれあいます。ある日、占星術師ギーン(マイケル・ホーダン)・怪力奴隷センガル(ウディ・ストロード)と脱走。捕虜となっていたシャン(テリー・サバラス)たちサルキト族の戦士を救い出して配下にします。奴隷商人の隊商を襲って、奴隷を解放し、モンゴル国家の建設を決意。メルキトの集落を奇襲して、ボルテを拉致し、妻にします。メルキトの追跡を逃れて東へ向かっていたテムジンたちは、中国の要人カム・リン(ジェームズ・メイソン)を助け、北京に入城。金国皇帝(ロバート・モーレイ)の信頼を得て、兵力を増強。侵攻してきた満州族を撃破し、満州族と同盟していたジャムカを捕えます。テムジンを警戒した皇帝は、ジャムカを使ってテムジンの暗殺を計画。そのことをカム・リンから知らされたテムジンは、戦勝祝いの花火を利用して城門を爆破し、部隊を率いてモンゴルに戻ります。ジャムカも、その混乱を利用して逃走。カム・リンの進言で、金国を滅ぼしたテムジンのもとにメルキトを除くモンゴルの全部族が結集。西へ向けて進撃を開始します。ジャムカはホラズム王(イーライ・ウォラック)に取り入り、テムジンとの最終決戦へ。テムジンはホラズム・メルキト連合軍を破り、ジャムカを決闘で倒し、メルキト族も加わってモンゴルの統合をはたすのです。

ジンギスカンの生涯に焦点を絞っていますが、ハリウッド映画らしく史実とは大きくかけ離れ、最初から最後までテムジンとジャムカの対立という構図。アラブ顔のオマー・シャリフよりもスティーブン・ボイドの方が蒙古人の雰囲気があり、存在感が大きいです。ユーゴスラビアでロケしているので、『征服者』よりアジアの大平原での戦いになっていますな。デュッシャン・ラディックの音楽も東洋的な旋律を織り込み、悪くありません。だけど、騎馬合戦は『征服者』に劣りま~す。