陳腐だが

DVDで『征服者』(1955年/監督:ディック・パウエル)を観る。ジョン・ウェインジンギスカンを演じた歴史アクション。

ゴビ草原で多くの民族が勢力を争っていた12世紀。モンゴルの熱血児テムジン(ジョン・ウェイン)は、義兄弟ジャムガ(ペドロ・アルメンダリス)と鷹狩りの途中、タタール王女ボルテ(スーザン・ヘイワード)の嫁入り行列を見つけます。タタール王に父親を殺された恨みを持つテムジンは、一族を率いて行列を襲い、ボルテを掠奪。母(アグネス・ムーアヘッド)の反対にも拘わらず、テムジンはボルテを妻にすると宣言。ボルテと結婚するはずだったメルキト族の族長がテムジンの集落を襲いますが、返り討ちにあいます。タタール征服のため、テムジンは内蒙古の支配者ワン・カーン(トーマス・ゴメス)との同盟を計画。テムジンはボルテを連れて、遊興にふけるワン・カーンに謁見。側近の占い師シャーマン(ジョン・ホイト)の勧めでワン・カーンは同盟を承諾。帰路についたテムジンはタタール軍に襲われ捕えられます。タタール王クムレク(テッド・デ・コルシア)の拷問をうけますが、ボルテの助けで脱出に成功。テムジンは兵を集め、ワン・カーンの兵を待ちますが、ワン・カーンはテムジンがタタールに殺されたと信じて兵を出しません。そのことをシャーマンから知らされたテムジンは、シャーマンの手引きでワン・カーンの城を奇襲。カーンを倒し、カーンの兵を手中にします。兵力の整ったテムジンはタタールとの決戦へ……

ジョン・ウェインをはじめとして、配下のリー・ヴァン・クリーフたち男は皆ドジョウ髭をつけて東洋人らしくみせていますが、笑える存在です。女たちもインディアン娘を演じる白人女優と同じで、スーザン・ヘイワードはどこから見ても白人ですよ。風景も西部劇に出てくる、そのまんまの荒野。だけど、大量の馬とエキストラを使った騎馬合戦は、CGでは味わえない全盛期のハリウッドらしい迫力あるものとなっていま~す。