録画していた『シン・ゴジラ』(2016年・東宝/監督:庵野秀明)をモノクロ版で再見。ゴジラ対人間の戦いという原点回帰したゴジラ映画。
東京湾で無人のプレジャーボートが発見された後、大量の水蒸気が噴出。アクアトンネルが突然浸水し、海中で熱源が発見されます。政府は原因を海底火山の噴火か大規模な熱水噴出孔の発生とみますが、内閣官房副長官の矢口(長谷川博己)は巨大生物の存在を推測。彼の予想通り巨大生物は多摩川河口から蒲田に上陸し、町を破壊しながら途中で変体してさらに巨大化。京浜運河から東京湾に姿を消します。政府は矢口を事務局長とした“巨災対”を設置。米大統領特使のカヨコ・アン・パターソン(石原さとみ)が極秘裏に来日し、海洋投棄された大量の放射性廃棄物により突然変異した太古の恐竜ゴジラであることを告げます。そして、ゴジラを研究していた牧博士の遺品である解析表などを提供。巨災対はゴジラの活動を停止させる血液凝固促進剤の開発を開始しますが、前回よりもさらなる進化を遂げたゴジラが相模湾に現れ……
キャスト数328名という、誰が出ているかを見るだけでも楽しめる作品。矢口の上司が竹野内豊で部下が高良健吾。巨災対のメンバーは、津田寛治、高橋一生、市川実日子など。政府関係者は、総理大臣・大杉漣、内閣官房長官・柄本明、防衛大臣・余貴美子、農林水産大臣・平泉成、文部科学大臣・手塚とおる、外務大臣・大林丈史など。自衛隊は、統合幕僚長・國村隼、統合幕僚副長・鶴見辰吾、戦車隊長・斎藤工など。その他として、東京都知事・光石研、警察庁長官・古田新太、警察庁刑事局長・モロ師岡など。核廃棄物に適応進化した巨大生物を早くから予見して、大戸島に伝わる怪物・呉爾羅と命名した牧博士の写真が岡本喜八。私としては志村喬の写真にしてほしかったですね。
成長したゴジラの造形は悪くないのですが、まんまる目玉の幼年期のゴジラは違和感がありです。モノクロ用に撮影されたものでないので、モノクロの良さが出ておらず、迫力はカラー版に劣ります。それにしても、伊福部“ゴジラ”と“自衛隊出動”のテーマ曲は、いつ聴いてもいいなァ。