やっぱり雷蔵

nostalji2005-04-27

録画していた『忠直卿行状記』(1960年・大映/監督:森一生)と『あばれ行燈』(1956年・新東宝/監督:渡辺邦男)を観る。
忠直卿行状記』は、菊池寛の小説を映画化した芸術祭参加作品。人間不信に包まれた若者が、人生の真実を求めてさまよう悲痛な姿を市川雷蔵が好演しています。母親役に水谷八重子、老臣に三津田健と新派の重鎮を配しているのは芸術祭参加を考えているからですかね。稲葉義男の悪党ぶりもいいし、役者は揃っているのですが、今イチ物足らなさがあるのは何故だろう…… 画像は、『忠直卿行状記』の市川雷蔵と山内敬子(有沢正子)
『あばれ行燈』は、子母沢寛の小説を映画化。典型的な股旅映画です。予想通りに物語が展開していきます。主演の鶴田浩二は陰のある美しさがありますが、市川雷蔵のような貴種からくる美しさでないので、この手のヤクザ映画にはピッタリです。