逆襲の地平線

nostalji2005-09-05

昨夜の首都圏は記録的な大雨。朝刊によると、都内では川が氾濫して浸水した家屋がたくさんあるとか。台風14号も近づいており、こんな日は家に閉じこもって本でも読んでいましょう。
逢坂剛:著の『逆襲の地平線』(新潮社:2005年8月30日初版発行)を読了。ジェニファ、トム、サグワロの三人が活躍した『アリゾナ無宿』(2002年4月20日発行)の続編です。今回は彼らにジャスティ・キッドという早撃ち自慢の若者が加わります。内容は女牧場主の依頼で、コマンチにさらわれた娘を探し出す物語。宣伝文が“誇り高きハードボイルド”で、西部小説になっていないのは西部劇では売れないと考えたからでしょうね。でも、内容は西部小説。『必殺の一弾』がお気に入りの著者らしく、ペーパーガンマンの登場や、ファニングは当らないという薀蓄が出てくるところはその影響が見受けられます。本文に“ワイアット・アープと、何年かのちに関わりをもつことになろうとは、そのときは想像もしなかった”という記述があるのは、著者が続編の構想を持っているからでしょうね。続編も期待したいと思いま〜す。