初めて観たアキラ映画

nostalji2007-09-30

録画していた小林旭主演の『南国土佐を後にして』(1959年日活/監督:斎藤武市)を観る。『夜霧の第二国道』と同じように、ペギー葉山のヒット曲に便乗した歌謡アクション映画です。恋人のために、封印した過去の特技を使うというのは、『女を忘れろ』と同じパターンですね。この作品では地方ロケが加わり、アキラの基本パターン(歌・アクション・ギャンブル・ヒロイン・地方ロケ)がほぼ出揃いました。『ギターを持った渡り鳥』でライバルが登場し、アキラ映画が完成するんですね。歌謡映画といっても川内康範の脚本はしっかりしており、アキラも魅力的で悪くない出来です。
画像は、西村晃と二本柳寛の前でアキラがダイスの妙技を見せるシーンです。普通は編集でゴマカスんですが、アキラは本当にやって見せたんですよ。それで西村晃は、演技でなく本当に驚いたそうです。この映画は、私が劇場(3本立50円だった)で初めて観たアキラ映画で、アキラのカッコ良さに痺れましたね。「ケンカが強くて、ダイスが上手けりゃ、苦労してまで堅気にならなくてもいいのになァ」なんて言ったら、一緒に観ていた近所のアンチャンが、「能ある鷹は爪を隠すんだ。それが真の男よ」と、アキラ気分になって応えてくれたのを思い出しま〜す。