批判精神が欲しかった

nostalji2007-11-06

録画していたカツシン主演の『乞食大将』(1964年・大映/監督:田中徳三)を観る。原作は大仏次郎の同名小説で、東映でも市川右太衛門主演で映画化されていますね。主人公の後藤又兵衛は天下の豪傑で、義のために豊臣秀頼に味方して大坂の陣に参戦します。その信念を貫く生き方は、利に走る大名(政治家や実業家)の対照として存在していますが、この作品では娯楽映画の域を出ることができず、残念ながら批判精神を殆ど見ることができませんでした。カツシンとワカトミの立回りは、流石に見応えはありましたけどね。
『俺は用心棒』は、今日が最終回。『俺は用心棒』の面白さは、用心棒が斬り倒す相手が、“水戸黄門”に出てくるようなステロタイプの悪人でないことです。平和に暮らしている庶民を利用しようとする尊大無礼な政治家タイプというのが良いんですよ。おまけにセクハラ野郎で、まるで現在の政治家や官僚・役人を見ているようで〜す。