たまには読書

nostalji2007-11-23

村松友視:著の『トニー谷、ざんす』(毎日新聞社:1997年3月15日初版発行)を読了。マスコミ嫌いで、プライベートなことは一切語らなかったため、謎のところが多いのですが、関係者への取材や色々な資料をもとに、トニー谷の人物像を探り出しています。団塊の世代にとってトニー谷といえば『アベック歌合戦』ですね。「あなたのお名前、なんてえの!」と、ソロバン片手に踊る仕種で問いかける姿は、出場者を小バカにしているんですが、そのアクの強さに視ている人も出場者も見事にのせられました。アナーキーさで一時代を築いた1950年代前半の凄さが実感としてわからない(現存している主演映画を観る限りではピンとこない)のですが、その真髄が時代にマッチしたアドリブ芸にあったことは、60年代の『アベック歌合戦』の記憶からも理解できま〜す。