50年前の今日:東京高検、二俣事件(1950年)の上告断念

1950年1月6日に静岡県の二俣町(現:天竜市)で一家4人が殺される事件があり、別の窃盗容疑で逮捕されていた男が犯行を自供したことから一審・二審と死刑判決を受けました。しかし、「警察の拷問による自白だ」と上告したところ、最高裁は自白の信憑性に疑問があるとして裁判のやり直しを命じたんです。静岡地裁の差し戻し審では無罪、東京高裁への控訴審に向けての新しい証拠が見つからず検察側が上告を断念したことから容疑者は無罪となりました。死刑判決を受けた被告が再審の結果、無罪となったのは日本では初めてのことで、取調べにおける自白の信頼性が世に問われる契機となったのです。