剣豪に見えない

nostalji2009-06-17

録画していた長谷川一夫主演の『麝香屋敷』(1955年・大映/監督:田坂勝彦)を観る。原作は吉川英治の『神変麝香猫』で、大友柳太朗が主演した東映版を子どもの頃観た記憶があるのですが、長谷川と大友では全然イメージが違いますね。島原の乱キリシタン残党が、由比正雪柳永二郎)に利用されて将軍家光の命を狙うのですが、市井に暮す柳生但馬守の甥がその陰謀を暴くという娯楽時代劇です。ヒロインは高山右近の娘(高峰三枝子)で、長谷川に恋をし、仲間を裏切って(悪から善になるのだから、“表返る”になるのかな)、正雪一味は一網打尽。キリシタンが暮せる海外(フィリピン)へ追放になってメデタシメデタシとなります。
主人公は柳生新陰流の達人なんですが、長谷川一夫の立回りはヘナヘナして見ちゃいられません。腰がすわっておらず、手先だけで刀を振り回しているので、全然迫力がないんですよ。バッタバタと悪人を斬り伏せるとなると、やっぱり大友だなァ。画像は、長谷川一夫高峰三枝子
CATVで今日から始まった『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ』を観る。映画『ターミネーター2』の続編という設定で、未来に発生する機械の反乱を防いだはずのコナー親子に、またしても新たな刺客として未来からターミネーターシュワルツェネッガー型屈強タイプ)がやって来ます。親子を守るのがキャメロンと名乗る女性ターミネーターでして、破壊したサイバーダイン社に代わってロボット開発する会社ができて、未来で機械の反乱が起こったと言うんですな。でもって、その新たな会社の破壊が、このシリーズの骨子となるのでしょう。『ターミネーター2』では、サイバーダイン社のロボット開発が、『ターミネーター』で壊されたターミネーターの残骸から始まっており、新たな会社も、初回で壊されたターミネーターの残骸研究から始まるんじゃないかなァ。となると、いつまでたっても未来は変わらないですよ。逆に、コナー親子がターミネーターに殺されていたら、未来は変わり、機械の反乱が起こるような高度な機械文明は誕生しておらず、人類は平和に暮していけるということになるんですかね。コナー親子を殺したターミネーターが未来に帰ると、そこは違う未来で、ターミネーターは困惑するでしょうねェ。