冥途への一里塚

nostalji2010-01-01

朝から一杯飲んで、グダグダ過す。還暦を過ぎると、年が明ける度に冥途へ一歩一歩近づき、“めでたくもあり、めでたくもなし”となるわけです。
正月特番の中にあって、何故か平常通り放送の韓国時代劇『大王世宗(テワンセジョン)』の最終回を観る。世宗は朝鮮第4代国王で、歴代国王の中でも改革的な政治を行なった名君として知られています。衣生活の豊かにするための綿花の普及、農作業の向上に役立った測雨器・日時計などの器具の開発、倭寇女真族からの略奪防止する武器としての火薬や火砲の製造など科学技術の発展につくしました。なかでも、朝鮮独自の文字ハングル(訓民正音)の創造は、文化的価値の非常に高いものでしたね。ドラマでも、この訓民正音の完成が物語全体のクライマックスになっています。
保守的な官僚や大臣との対立、明国との外交・駆引きなど政治ドラマとしても面白く、政治家には参考になる部分が多いと思いますよ。このドラマで描かれる明国を見ていると、現在のアメリカとCIAが想起され、製作者の政治的メッセージも含んでいるんじゃないかな。
画像は、大王世宗のキム・サンギョン