最低マカロニ

nostalji2010-04-10

ビデオの『ザ・ビースト』(1970年/監督:マリオ・コスタ)を観る。悪党のジョニー(クラウス・キンスキー)と相棒が大金を奪おうと年老いた金持ちを殺しますが、金は銀行に預けられているんですな。それで、遺産を奪おうとリカルド(スティーブン・テッド)とナンシーに話を持ちかけ、計画は成功しますがリカルドとナンシーに金を持ち逃げされます。そのことを知った山賊が金を横取りしようと、三つ巴の争奪戦が展開するんですが、モタモタした演出で全然盛り上がりません。
『ガン・クレイジー』の使いまわしがあるものの、ステルビオ・チプリアーニの音楽だけが並で、カッコよいガンプレイもなければ情感の豊かさもない、役者の魅力も出ていない最低西部劇ね。題名の由来は、女と見ればチョッカイを出す色情狂のキンスキーを指しているのでしょうが、拳銃の名手でもなければ、めっぽう悪知恵が働くわけでもなく、ドジってばかりで悪の魅力に欠けます。役的にはトホホといえるでしょう。キンスキーは『殺しが静にやってくる』のような冷酷残忍さが前面に出てこないとね。キンスキーの名前だけでビデオ発売された感じの作品で〜す。