今度は新作

西部劇DVD『ゴールデン・リバー』(2018年/監督:ジャック・オーディアール)を観る。パトリック・デウィットの小説『シスターズ・ブラザーズ』を映画化したサスペンス西部劇です。
最強の殺し屋として知られるイーライ(ジョン・C・ライリー)とチャーリー(ホアキン・フェニックス)のシスターズ兄弟は、提督(ルトガー・ハウアー)の命令で連絡係のモリス(ジェイク・ギレンホール)が捜し出すウォーム(リズ・アーメッド)を仕末する仕事を引き受けます。モリスとウォームの情報を得るために立ち寄った町で、兄弟は女ボスのメイフィールド(レベッカ・ルート)と対決。ウォームを見つけたモリスは、ウォームの思想に同調して一緒に砂金採りをしていることがわかります。ウォームは金を見分ける薬の化学式を発見しており、二人の居所を見つけた兄弟は、黄金を手に入れるために二人と手を組むことにしますが……
ジョン・C・ライリーやホアキン・フェニックスといった個性派スターを活かしており、映画としては悪くないのですが、西部劇としては不満が残ります。ひとつは、往年の西部劇に見られる空間的広がりがないこと。鳥瞰映像がないせいか、全体的にせせこましい感じを受けるんですよ。ふたつ目は、銃撃戦に直接的描写がないこと。ジョン・C・ライリーとホアキン・フェニックスじゃ、西部の殺し屋ガンマンの動きは無理なので、ガンプレイ・アクションを避けたのかもしれませんけどね。
結局この作品は、西部劇というより、おかしな兄弟を中心に、4人の男関係を描いたブロマンス映画といえま~す。

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ちなみに、原作の小説についてはココヘ⇒https://nostalji.hatenablog.com/entry/20140530