乱歩再読

nostalji2011-05-17

江戸川乱歩全集を再読しはじめる。家にあるのは、講談社が1969年から70年にかけて刊行した全15巻(定価690円で現在の文庫本より安いのだ)の全集です。横尾忠則が挿絵を書いており、処分するにしても挿絵だけは切り抜いておきたいですね。
でもって第1巻ですが、初期の短・中編21作品(「二銭銅貨」「一枚の切符」「恐ろしき錯誤」「二廃人」「双生児」「D坂の殺人事件」「心理試験」「黒手組」「赤い部屋」「算盤が恋を語る話」「日記帳」「幽霊」「盗難」「白昼夢」「指輪」「夢遊病者の死」「屋根裏の散歩者」「百面相役者」「一人二役」「火縄銃」「闇に蠢く」)が収録されています。
明智小五郎が初登場する「D坂の殺人事件」まで読み終えました。「二銭銅貨」の点字トリックは現在でも使えますね。「一枚の切符」の、怨みのある相手を殺人犯にするために、不治の病に罹った人間が自殺と見せかけた殺人のように偽装して自殺するトリックも、現代のミステリーに流用できそうで〜す。