親父パワー全開

nostalji2011-06-09

録画していた『96時間』(2008年/監督:ピエール・モレル)を観る。パリで人身売買組織に拉致された娘を、元秘密工作員の父親(リーアム・ニーソン)が96時間以内に救出するサスペンスアクションです。90分ちょっとの時間で、テンポよく最後まで一気に見せてくれました。とにかく、リーアム・ニーソンがメチャ強いのね。およそ肉体派とは違うニーソンですが、セガールなみのアクションを展開します。わずかな手がかり(ご都合主義的なところもありますが)から悪党たちを追う知性もあり、ニーソンの存在感がありますね。娘のためなら、悪党たちをかたっぱしから地獄送りという、痛快感に満足、満足。
江戸川乱歩全集第7巻の『人間豹』と『石榴』を読了。『人間豹』は、殺人鬼・人間豹(変装でなく奇形人間)の犯罪を描いた猟奇小説で、明智小五郎が人間豹と対決するのですが小五郎が登場するのは、全体の半分をすぎてからです。乱歩の長編小説の大半は、犯罪者の行動を中心に描いており、明智小五郎は物語を終わらせるために、便宜的に使われている感じですね。
『石榴』は、ベントリーの『トレント最後の事件』に触発された本格短編です。『トレント最後の事件』のトリックの逆用をしていて、乱歩のトリックへの執着がうかがえま〜す。