駄本だった

nostalji2012-06-20

山内雅夫:著の『聖書の呪い』(光文社:1992年5月30日初版発行)を読了。何が呪いなのか、サッパリわかりませんでした。帯に“大世紀末、いったい何が起こるのか”とあるのですが、何も起こらなかったしね。聖書の中に表されているというヨーロッパ文明が隠してきた真実というのも、如何でもいいことだし、推薦文を書いている五島勉の『ノストラダムスの大予言』と同様に、これは珍書になるのかな。著者のウンチクだけが披露された、何を言いたいのかわからない本で〜す。
録画していた天知小五郎の『五重塔の美女』を観る。『幽鬼の塔』が原作で、美女は片平なぎさね。原作では美女も明智小五郎も登場せず、過去の殺人は別として殺人事件すら発生しません。発端は原作を踏襲していますが、五重塔で首吊り死体がユラユラ揺れるという怪奇性はなく、自殺でなく殺人事件にしています。連続殺人事件で女性が浴室で殺されるのは、このシリーズの約束事ね。明智小五郎が意味のない変装で事件の種明かしをするラストもね。明智の推理に破綻なく、定例パターンにも、満足、満足。