昨日に続き

nostalji2012-08-20

古いキネマ旬報(1961年12月下旬号)をながめる。表紙の人は、リタ・モレノです。『ウエスト・サイド物語』が公開される関係でしょうね。特集は“ことしの映画界”で、1961年度の映画業界の状況がよくわかりました。
日本未公開の西部劇DVD『Buchanan Rides Alone』(1958年/監督:バッド・ベティカー)を観る。稼いだ金を持って故郷に帰る途中、メキシコ国境の町アグリーに立寄ったブキャナン(ランドルフ・スコット)がトラブルに巻き込まれる物語です。アグリーはアグリー一族が開発した町で、一族のロイがメキシコ青年ホアンに殺され、皆に殴られているホアンをブキャナンが助けようとしたことで二人とも留置所にブチ込まれます。ブキャナンは悪保安官に金を奪われて町から追放され、保安官助手に殺されそうになりますが、珍しく良い役のL・Q・ジョーンズに助けられ、金を取り戻すために町へ。ホアンはメキシコの有力者の息子で、使いが判事に身柄引取代として5千ドルを提示したことから、ホアンを巡って一族の間で醜い争いが始まります。保安官も判事も一族なのね。ブキャナンはホアンを助けるために……
マカロニ風音楽をバックに颯爽と町にやってきた最初は格好良かったスコットでしたが、後がいけません。自らピンチを脱出するのでなく、他人に助けられてばかり。ヘマな行動も多くて、見ていてイライラしますね。弾丸ぎれを知らずに飛び出していって保安官に拳銃をつきつけられ、保安官に撃たれて瀕死の判事が保安官を撃ってピンチ脱出なんて最悪ですよ。脚本の出来が悪いので、ベティカーも演出しようがな〜い。