特集に惹かれて

nostalji2012-08-23

頼まれ事があって出かけ、あまりの暑さに見かけた本屋に涼を求めて立寄る。雑誌コーナーで手にしたのが、“サイボーグ009完全読本”が掲載されている『pen』です。『少年キング』と『少年マガジン』に連載されていた時はリアルタイムで読んでいましたからね。その後、『冒険王』に連載されていた「天使編」などのエピソードは単行本で読みました。発表当時(1964年)のヒーローたちといえば、正義を信じて悩みとは無縁の存在でしたが、サイボーグ009は悩むヒーローとして斬新なものでした。現在は悩むヒーローばかりですけどね。早すぎるヒーロー像だったんですよ。新しくアニメで劇場公開されるようですが、現代的造形で石ノ森章太郎のものとは大きく異なっているのが気に入りませ〜ん。
録画していた『新・座頭市(第3シリーズ)』の13話〜15話を観る。第13話「鬼が笑う百両みやげ」(監督:南野梅雄、脚本:高橋二三)は、市は盗賊が隠していた百両を見つけた若者(谷崎弘一)と道連れになり、母(赤木春恵)が待つ若者の故郷へ行きます。二足ワラジのヤクザ(市川好郎)が盗賊で、若者を盗賊に仕立てて捕らえますが、市が正義の仕込みを振るいます。
第14話「あんま志願」(監督:森一生、脚本:高橋二三・石田芳子)は、悪ヤクザに父を殺された若者(火野正平)が市に按摩入門するんですな。針を学んで悪ヤクザに復讐するためなんですが、市は若者の魂胆を見抜き、若者に代わって正義の仕込みを振るいます。
第15話「かかしっ子」(監督:国原俊明、脚本:田中利世・奥村利夫)は、口が利けなくなった少女と知りあった市が、少女の兄に殺人の罪を被せた悪ヤクザに正義の仕込みを振るいます。
製作費不足のためか、いずれのエピソードも高ギャラ俳優は出演していませんが、細やかな人情話でホロッとさせてくれます。