科学への警鐘

nostalji2012-11-19

録画していた『猿の惑星:創世記ジェネシス)』(2011年/監督:ルパート・ワイアット)を観る。地球が“猿の惑星”となった発端編です。前シリーズでは、“猿の惑星”となった未来からやって来た猿の夫婦から生まれた子どもがシーザーでしたが、リメイク版ではアルツハーマー治療薬の実験で知能が異常に発達した猿から生まれた子どもになっています。前作では、黒人暴動を暗示させる人種差別問題がテーマでしたが、今回は原発事故(想定外結果)など科学の進歩への矛盾をテーマにしています。シーザーが最初に発する言葉が「NO!」というのは前作と同じですけどね。
ウィル(ジェームズ・フランコ)は、アルツハイマーの父親(ジョン・リスゴー)のために治療薬を研究しているんですな。実験に使っていた猿が出産間際に檻から逃げ出して暴れたために射殺されますが、子どもは無事生まれます。子猿はシーザーと名づけられ、ウィルに育てられます。病状の出た父親に隣人が暴力を振るっているのを見たシーザーは隣人を襲ったために、霊長類センターに強制的に預けられてしまいます。その霊長類センターというのが刑務所みたいなところで、意地悪な看守がいるのね。大製薬会社がウィルの研究成果に関心を持ち、副作用も調べずに開発を開始するのですが、猿には無害でも人類に死をもたらすウィルスが含まれていたことに気づきません。実験のために多くの猿が霊長類センターから大製薬会社に送られていると知ったシーザーは猿たちを率いて脱獄し、製薬会社を襲って猿たちを救い出します。シーザーたちは安住の地を求めて郊外の森へ。VFX映像による猿たちの動きが見事。治療ガスによって知能を持った猿たちとウィルスによって死滅していく人間たちを暗示させてエンドで〜す。