ついでに

nostalji2013-11-11

ビデオに録画保存していた『ザッツ・ハリウッド/秘蔵のフィルム』を再見。WOWOWでかなり以前に放送されたものです。フォックス社の倉庫に眠っていた“未編集のラッシュ映像”や“本編で使われなかった別テイクやカットされた映像”を集めて編集したもので、ジョーン・コリンズが進行役ね。収録作品の9割がミュージカルで、フォックス・ミュージカルを楽しむことができました。
ミュージカルは歌や踊りのシーンをカットしてもストーリーに影響を与えないので、使われなかった歌や踊りのシーンが数多く残されているんですよ。『世紀の楽団』(1938年/監督:ヘンリー・キング)では、完成品は2時間でしたが上映時間86分にするために5曲カットされています。ベテラン俳優としてしか知っていなかったドン・アメチーの若き日の歌う姿を見られたのは貴重。『Song of the Islands』で、ベティ・グレイブルのバタバタしているだけのタップや、お世辞にも上手いとはいえないヴィクター・マッチュアの歌と踊りがカットされたのは当然ですが、『ショウほど素敵な商売はない』(1954年/監督:ウォルター・ラング)で、エセル・マーマンとダン・デイリーが歌う「Anythig You Can Do」がカットされたのは不思議。この曲は、『アニーよ銃をとれ』でベティ・ハットンとハワード・キールが歌っているんですが、最初に歌ったのが舞台の『アニーよ銃をとれ』でのエセル・マーマンでした。
なじみのないフォックス・ミュージカルですが、30年代後半から40年代前半にかけて活躍したアリス・フェイや銀盤の女王ソーニャ・ヘニーを見ることができたのも嬉しかったです。画像は、ソーニャ・ヘニー。28年・32年・36年とオリンピック3連覇した天才スケーターで、つねに笑顔をたやさぬ明るい個性で人気スターとなりました。現在のスケート・テクニックと比べるとかなり見劣りしますが、観客を惹きつける魅力はありますねェ。