少し重くて

nostalji2014-04-29

録画保存していた西部劇ビデオ『渡るべき多くの河』(1955年/監督:ロイ・ローランド)を再見。モテ男の開拓者とジャジャ馬娘が“渡るべき多くの河”を乗り越えてメデタシ、メデタシとなるコメディ西部劇です。
開拓に適した地を見つけるために旅をしているブッシュロッド(ロバート・テイラー)は村の娘に惚れられて逃げ出し、途中でインディアンに襲われて負傷します。そんな彼を救ったのが“稲妻”という仇名の娘マリー(エレノア・パーカー)で、彼女はブッシュロッドに一目惚れ。ブッシュロッドは、乱暴者のマリーの許婚者を叩きのめしたり、村の射撃大会でマリーの父親カドマス(ビクター・マクラグレン)に力を貸して優勝させるなど、一家に一目おかれる存在になります。カドマスはブッシュロッドにマリーとの結婚をせまり、ブッシュロッドは一家の男たちと格闘しますが、カドマスのパンチに一発KOされ、しぶしぶ結婚ね。束縛されるのが嫌いなブッシュロッドは隙をみて逃げ出しますが、マリーが彼の後を追い……
『掠奪された七人の花嫁』のジャック・カミングスが製作しているので、ビクター・マクラグレンを家長とする一家の設定は『掠奪された七人の花嫁』的です。ジェフ・リチャーズとラス・タンブリンが息子役で出ているしね。テイラーとマクラグレンの殴り合いは『静かなる男』的ね。いろいろな作品からアイデアを頂いてパロディ化しているようです。エレノア・パーカーがいきいきしているのに対して、モテ男ぶりを見せるロバート・テイラーはコメディに必要な軽さが不足していますね。「上の天気はどうだ」と訊く男を、いきなり殴り飛ばす大男のジェームズ・アーネスの軽さはグッド。ロイ・ローランドの演出は全体的に重く、面白さが今イチで〜す。