現存していないのか

nostalji2014-07-05

録画していた時代劇『新吾十番勝負・第一部二部総集編』(1959年・東映/監督:松田定次・小沢茂弘)を観る。第一部(監督:松田定次)が1959年の3月に、第二部(監督:小沢茂弘)が8月に公開されており、この総集編は12月に公開されています。私は3本立て映画館で第一部と第二部をリアルタイムで観ているのですが、テレビで放映されるのは総集編ばかりですね。オリジナルの第一部と第二部のフィルムは何処に行ったんだろう。
でもって内容ですが、将軍の落としダネである葵新吾(大川橋蔵)が、さまざまな相手と剣をまじえながら成長していく物語。将軍・吉宗(大友柳太朗)がまだ越前鯖江藩主(大川橋蔵の二役)だった頃、行列の供先を乱した町人を無礼討ちするのですが、その町人の娘(長谷川裕見子)が仇討にいって吉宗に捕まり、見初められて側室・お鯉の方となって新吾を生むのね。娘の恋人だった庄三郎(岡田英次)が恨みの一念で新吾(幼名・美女丸)を鯖江城から連れ去り、梅井多門(山形勲)に導かれて秩父自源流・真崎道場の門人になります。美女丸は多門と庄三郎の手によって育ち、18歳になった時、秩父八幡の宮司の娘・お縫(桜町弘子)に乱暴しようとした門弟の黒田藩士を斬ったことから、黒田藩に出頭を命じられます。多門は美女丸の命を救うために、黒田藩主に美女丸が将軍の御落胤であることを告げます。一方、庄三郎はお縫を大奥奉公にあげ、お鯉の方に美女丸の消息を伝えます。吉宗は安藤対馬守に美女丸との対面の段取りを命じますが、幕府権力を手中にしようと考えている老中・井上河内守(薄田研二)が敵対する対馬守に対して陰謀をめぐらすのね。捕まえた刺客から河内守の悪計を知り、美女丸は河内守を斬りますが、吉宗との対面は延期。吉宗から、葵新吾という名と、諸国通行勝手のお墨付きをもらって第一部は終わり。
第二部は、鹿島神宮祭礼での悪ヤクザと結託する悪代官退治と、悪商人と結託して密貿易で私腹を肥やそうとしている大阪城代退治、そして、多門と宿敵・武田一真月形龍之介)の対決です。キャスティングは、お縫が桜町弘子から大川恵子に変わりました。
第一部では細かいところが色々カットされており、第二部では日本駄右衛門(山村聡)との対決のエピソードが全部カットされていて、アレレと思うところが多々ありま〜す。