たまにはサスペンス

nostalji2016-06-17

録画していた『リピーテッド』(2014年/ローワン・ジョフィ)を観る。事故の後遺症で眠ると前日までの記憶が失われてしまう女性が、その原因を探るために自らの過去を追いかけるサスペンス映画です。
クリスティーン(ニコール・キッドマン)は、毎朝目覚めるたびに前日までの記憶が失われてしまう特殊な記憶障害を負っています。記憶に残っているのは20代前半までね。夫ベン(コリン・ファース)から14年前に結婚し、事故の後遺症で記憶障害になったことを知らされます。ベンが出かけた後、密かに彼女を治療しているというナッシュ(マーク・ストロング)という医師から電話があり、カメラで毎日の出来事を記録している映像日記があることを知らされ……
朝目覚めたクリスティーンがカメラに残された映像により、真相を探るという構成になっているんですが、クリスティーンの視点(記憶を失う)と第三者である観客の視点(記憶が残る)との処理が巧くできていないので、主人公の不安や恐怖が伝わってきません。ベンの言っていることが信用できないと解ってきて、緊迫感がどんどん盛り上がっていかなきゃならないのにサスペンス不足です。小説(原作はS・J・ワトソンの『わたしが眠りにつく前に』)と違って、映像化の難しいところかな。ニコール・キッドマンは私の好きな女優なのですが、その点を考慮しても、出来は今イチで〜す。