若き日の健さん

nostalji2016-10-20

友人に送ってもらって放ったらかしになっていた『恐怖の空中殺人』(1956年・東映/監督:小林恒夫)を観る。健さんがデビューした年の最後の作品(57年の正月映画)で、結婚相手となる江利チエミ健さんが共演した唯一の作品です。
深夜の東京に死体をさげた落下傘が落ちてきます。死体から元航空参謀・西沢少佐の写真と香港のマッチが見つかり、西沢少佐の部下(パイロット)たちが行方不明になっていることから、警視庁は背後に香港の国際密輸団があると考察。不審死をとげた西沢少佐の娘・さゆり(江利チエミ)とあけみ(中原ひとみ)に聞き込みを行うとともに、さゆりが働くナイトクラブに島田刑事(高倉健)が潜入します。ナイトクラブの社長・水原(佐々木孝丸)は、部下の里見(岡田英次)と麻薬のピンはねをしており、密輸団のボス・劉(山村聰)は子分の田川(片岡千恵蔵)を派遣。田川は取引相手のヘンリー(ビクトル・スタルヒン)と諍いをおこし、水原の取引を妨害します。内紛解決のために部下の陳(南原宏二)と劉が密かに日本にやって来て……
片岡千恵蔵主演の犯罪アクションは杜撰な内容が多いのですが、トンネル内で車を乗り替えて警察の追跡をまいたり、拳銃音を消すためにサイレンサーを使ったり、ドラムの音に合わせて拳銃を発射したりと、細かいところを見せています。小林恒夫の演出も歯切れがよく、見られる作品になっていますね。それにしても、健さんの演技はド下手で〜す。