今週はマカロニ

nostalji2017-07-17

録画していたマカロニ西部劇『裏切りの荒野』(1967年/監督:ルイジ・パッツォーニ)を観る。スペインが舞台で、内容的にも西部劇とはいえない異色の作品です。
町を警護する軍人ホセ(フランコ・ネロ)は、騒ぎを起こした女カルメン(ティナ・オーモン)を捕まえますが、野性的な美しさに惹かれ、彼女の言葉にまるめこまれて警察への連行途中に逃がしてしまいます。ホセは軍曹から一兵卒に降格され、カルメンを見つけて警察へ突き出そうとしますが、彼女の虜となって情慾の世界へ。カルメンの客だった上官にバカにされ、ホセは上官を殺して軍隊を脱走します。カルメンの夫とは知らずにガルシア(クラウス・キンスキー)の仲間になり、カルメンアメリカへ行くことを夢見て駅馬車を襲って金貨を奪いますが……
リアルタイムで観て以来の再見です。『続・荒野の用心棒』『真昼の用心棒』『ガンマン無頼』と、カッコよいフランコ・ネロを観てきた私としては、多情なカルメンにふりまわされ、自らの意に反して悪事を働き、あげくの果てに愛が得られずカルメンを刺し殺す男なんてガッカリで、もう一度観たいとは思わなかった作品でしたが、劇中に流れる曲を聴きたくてね。ところが、とんだ記憶違いをしていました。ラストはカルメンを殺して嘆いているところを警察の一斉射撃でホセが死に、そこにいつもレコードで聴いていた曲が流れると記憶していたのですが、何じゃコリャでした。音楽だけでイメージを膨らませ、見もしないシーンを創りあげたようで〜す。