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nostalji2017-10-06

テレビ時代劇の藤沢周平新ドラマシリーズ『冬の日』(BSフジ)、池波正太郎時代劇『運の矢』(BSジャパン)、『水戸黄門(第1回)』(BS−TBS)を観る。
『冬の日』(脚本:中村努、監督:井上昭)は、寒い日にふと立ち寄った居酒屋で清次郎(中村梅雀)は零落した幼馴染おいし(高岡早紀)に再会します。清次郎とおいしの苦難の過去、そしておいしを助けようとする清次郎の心情が、梅雀の好演もあって駸々伝わってきます。時代劇専門チャンネルが2015年に製作したドラマで、良質の人情ドラマです。“鬼平外伝”シリーズにしろ、この“藤沢周平新ドラマシリーズ”にしろ、時代劇専門チャンネルはいい仕事をしています。今年製作の“橋ものがたり”3作品も期待できそうです。
『運の矢』(脚本:古田求、監督:井上昌典)は、女によって運命が左右されると雲水に予言された小心者の侍(片岡愛之助)が、百姓女(雛形あきこ)に助けられて父の仇を討ちます。しかし、最後に皮肉な結末を迎えるという捻りのきいたドラマになっています。これまでは、若手中心の低予算時代劇でしたが、池波正太郎時代劇の初回とあってキャストは充実。原作の良さが活かされており満足です。
水戸黄門』(脚本:尾西謙一、監督:矢田清巳)は、TBSの看板番組を、キャストを一新して6年振りにBSで連続ドラマ化。柳沢吉保袴田吉彦)と結託した南部八戸藩の家老・梶川修理(石橋蓮司)の悪事を暴くために助さん(財木琢磨)・格さん(荒井敦史)をお供に黄門さま(武田鉄矢)が奥州へ旅立ちます。吉保の刺客・柘植九郎太(長谷川純)が一行を狙っており、影から一行を支えるのが風車の弥七津田寛治)ね。定型フォーマットなので、どうやって色付けしていくかは役者次第。金八先生の世直し旅ですな。財木琢磨荒井敦史に注目したいで〜す。