懐かしのシリーズ

nostalji2018-06-04

録画していた『社長洋行記(正・続)』(1962年・東宝/監督:杉江敏男)を観る。“社長”シリーズは、1950〜60年代、東宝の興行的支柱であった人気シリーズです。56年の第1作『へそくり社長』から、森繁久弥小林桂樹三木のり平加東大介を常連出演者として正・続合わせて37本が作られました。59年の『社長太平記』から観光映画の側面を持つようになり、本編は初の海外ロケ作品です。
桜堂製薬の森繁社長は、小林秘書課長と加東営業部長を連れて貼薬サクランパスの販路拡大のために香港に出張します。小林課長が密かに想っていた社長の娘(中真知子)の結婚話や、香港行きを望んでいたのり平課長のゴタゴタ話があった後、香港エピソードね。留学生だった大学時代の後輩に出会った小林課長は彼の妹ユーミンに胸をときめかし、森繁社長も加東部長も偶然ユーミンと知りあいます。香港亭のマダム(新珠三千代)から香港での森繁社長たちの様子を聞いたのり平課長は、香港芸者と浮気しているなどと、ある事ないこと吹聴。ユーミンが勤める商社と代理店契約が決まり、森繁社長たちは帰国しますが、のり平課長のデマを信じた社長夫人(久慈あさみ)や加東部長の愛人(草笛光子)につるしあげられます。契約調印に社長と一緒に来日したユーミンに小林課長は結婚を申し込もうと思いますが、ユーミンには婚約者がおり……
ユーミンの婚約者役で三船敏郎が特別出演。ユーミンは香港スターで、この作品以外にも3本の東宝合作映画に出演しています。小林課長を慕う秘書課の女性社員の役は藤山陽子。司葉子に代わるのは64年の『社長紳士録』からです。
森繁久弥小林桂樹三木のり平加東大介のキャラで楽しませる作品で、特にのり平の「パーッと……」の名セリフ名演技で始まる宴会が愉しいんですよ。それと、この作品については香港旅行したばかりなので、昭和30年代の香港を見るのが楽しかったで〜す。