次は中国

nostalji2018-10-03

録画していた『修羅の剣士』(2016年/監督:イー・トンシン)を観る。剣も名も捨てて生きる最強の剣士と、彼との対戦を望む剣士との数奇な運命を描いた中国武侠映画です。
中国各地を旅して多くの剣士を倒してきた燕十三(ピーター・ホー)は、その強さから“剣神”の名声がある三小爺(ケニー・リン)に間違われ、三小爺と対決することを夢見ますが、三小爺は死んだと知らされます。しかし、三小爺は非情な剣の世界に嫌気がさして死んだことにして、阿吉という偽名で妓楼の下男として働いているんですな。燕十三は三小爺とは知らずに阿吉と親しくなります。三小爺は遊女の麗(ジァン・モンジェ)と惹かれあいますが、三小爺の元許婚者・慕容(ジャン・イーイェン)が現れ……
心の定まらぬ主人公の三小爺より燕十三の方が魅力的に描かれています。非情な剣の世界で生きるために顔に刺青し、剣の奥儀を極めたのに終生の剣の相手が死んだと聞いてガッカリ。不治の病で余命も残り少ないと知って、残りの人生は善行しようと考え、慕容配下の剣士に襲われている阿吉を見て、自分の剣の奥儀を教えるお人好し。後で三小爺と知り、布団で死ぬより剣で死にたいと三小爺に挑戦。三小爺は燕十三の引き立て役です。ワイヤーアクション全開のチャンバラ時代劇。舞踊のような殺陣で、リアリティーはありませんが、武侠アクションの王道といえま〜す。