ＷＯＷＯＷで一挙放送した『キャッスルロック（全１０話）』を観る。原作者のスティーヴン・キングとヒットメイカーのＪ・Ｊ・エイブラムスが製作総指揮したダークミステリーです。キャッスルロックはキングの小説に何度も登場する架空の町。
定年となったショーシャンク刑務所の所長（テリー・オクィン）が自殺し、使われていない独房から謎の青年（ビル・スカルスガルト）が発見されます。弁護士ヘンリー・ディーヴァー（アンドレ・ホーランド）との面会を執拗に求め、ヘンリーは故郷の町キャッスルロックに帰還。２７年前、ヘンリーは養父マシュー（アダム・ローゼンバーグ）と森に出かけ、崖下に落ちていたマシューは死亡し、１１日間失踪していたヘンリーはパングボーン保安官（スコット・グレン）に発見されますがその間の記憶を失っています。町の住人はヘンリーがマシューを突き落としたと疑っており、ヘンリーは町を去ったのね。ヘンリーが実家に戻ってみると、養母のルース（シシー・スペイセク）は認知症が進んでおり、過去と現在を混同。そして、ヘンリーが謎の青年と面会した時から町や刑務所で怪事件が発生し……
２７年毎に発生する恐怖、現実と幻想のカオス、パラレルワールドの存在など、キングの世界を満喫できます。パングボーン保安官の登場だけでなく、他の小説の出来事がさりげなく織り込まれているのも嬉しいですね。毎回登場人物の視点を変えて物語が展開することで謎がどんどん深まるという構成。だけど、それがこのドラマを難解なものにしています。それと、視点が変わることで物語の連続性が失われ、緊張感が途切れるのが残念。シーズン２の製作が決まりましたが、シーズン１の物語は完結しているので、新たな設定とキャラのドラマになるようで～す。
