これで最後

西部劇DVDの『黄金の大西部』(1951年/監督:レスリー・フェントン)を観る。殺人の容疑者となった男が無実を証明する女性を追って、南軍と北軍のスパイ合戦に捲き込まれるミステリータッチの作品です。
南北戦争の末期、ギル(グレン・フォード)は酒場で牛の買付人ジェファーズ(エドモンド・オブライエン)と知りあい意気投合。どちらが酒をおごるかコインで賭けをする仕草を見たキャンディス(ロンダ・フレミング)がギルに近づいてきます。キャンディスはギルを南軍のスパイと早合点したのね。キャンディスが本物の南軍スパイに招かれて部屋に入ると男は殺されており、キャンディスを追って部屋に入ったギルが殺人容疑者にされます。無実を証明できるキャンディスは保安官が駆け込む前に逃亡。ギルは隙をみて逃げ出し、キャンディスを追います。ギルはキャンディスに追いつきますが、彼女は死んだ男の暗号を伝える義務を果たしたら証明すると言い、二人は目的地へ。二人を追ってジェファーズが現れ……
キャンディスは連絡員に暗号を伝える役目だったのですが、連絡員が殺されていき、結局最後まで自分が伝えるはめになります。ギルは無実を証明してもらうためでなく、惚れた弱みでキャンディスと最後まで同行。ジェファーズは牧場を襲って掠奪する南軍ゲリラを密かに捜査している北軍士官。これに南軍スパイを殺して賞金を手に入れようとする二人組が絡んできます。フェントンの演出は歯切れが悪く、暗号をめぐるサスペンスが盛り上がりません。暗号は南軍ゲリラ隊に渡り、暗号にあった北軍の金塊輸送部隊を襲いますが、ゲリラ隊の裏切りを知ったギルが北軍に知らせたため、ゲリラ隊は全滅。ゲリラ隊と金塊のかわりに兵士を積んだ北軍輸送部隊との銃撃戦だけは迫力ありま~す。

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画像は、左からグレン・フォード、ロンダ・フレミングエドモンド・オブライエン。これも映画シーンのスチールでなく、主要スターを紹介する広告用スチールです。