生アクションはタイ映画

録画していた『チョコレート・ファイター』(2008年/監督:ブラッチャヤ-・ピンゲイド)を観る。自閉症の女の子が悪党たちをなぎ倒す痛快格闘アクションです。
日本人のヤクザの父マサシ(阿部寛)とタイ・マフィアの女だった母ジン(アマラー・シリポン)との間に生まれた娘ゼン(ジージャー)はマーブルチョコレートと格闘動画が好きな自閉症の女の子。だけど、格闘の動きを瞬時に覚える能力と驚異的な身体能力(ポパイのホウレン草のようにチョコレートを食べると強くなるわけじゃないよ)を備えています。マサシと別れる条件で組織に許されたジンでしたが、白血病になり、多額の治療費が必要となり、ゼンの幼馴染で面倒もみているムン(タポン・ポップワンディー)がジンの帳簿を見つけ、借金の取り立てを計画。ジンが金を貸している人々を訪ねて借金を回収しますが、彼らが組織の人物だったことから……
『マッハ』の監督ブラッチャヤ-・ピンゲイドが、4年の歳月をかけて基礎から育て上げたというだけあってジージャーのアクションには目をみはるものがあります。『マッハ』のトニー・ジャーと比べると迫力は不足していますが、アクロバティックな動きは魅力満点。ジャッキー・チェンの映画でお馴染みのNGシーンがエンドロールにあるのですが、そこまでやるかというくらいのケガ人続出のスタントね。スタントの過激さでは香港映画を超えていますな。嫌がらせをするチンピラをブチのめし、借金を返さない連中をなぎ倒し、最後は刀まで使っての組織との対決と、格闘するためだけのストーリーで、物語に深みはありませんが、格闘アクション好きなら必見で~す。

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