一応西部劇

友人に送ってもらった『たくましき男』(1937年/監督:ルーベン・マムーリアン)を観る。ジェローム・カーンとオスカー・ハマースタインが一緒に音楽を書いたミュージカル西部劇です。
1859年のペンシルバニアの田舎町にやってきたドク・ワッタソン(レイモンド・ウォルバーン)のメジシン・ショーで、農夫のピーター(ランドルフ・スコット)はワッタソンの娘で歌姫のサリー(アイリーン・ダン)に心をときめかせます。ショーの馬車が火事になり、馬車の修理が終わるまでワッタソン父娘がピーターの家に寄宿したことから、ピーターとサリーは愛しあうようになり結婚。ピーターが石油のあることを信じて試掘していた農園の地下から石油が噴出し、他の農夫たちも石油採掘を始め、一大油田地帯となります。しかし、製油所までは離れていて鉄道を利用せねばならず、鉄道会社社長ブレナン(アラン・ヘイル)は石油の横領を考え、輸送運賃を値上げ。ピーターはブレナンの横暴に屈せず、製油所までパイプラインを引こうとしますが……
登場人物が突然歌い出したり踊ったりするわけでなく、物語の流れの中のパーティーや酒場などのシーンで、アイリーン・ダンやドロシー・ラムーアが歌います。ランドルフ・スコットも歌うのかと思いきや、それは無しね。スコットはお話のつなぎのような存在で歌とは関係ありません。スコットに敵対心を持っているチャールズ・ビックフォードが鉄道会社に雇われた連中を率いてパイプラインを破壊しにきた時に、アイリーン・ダンがショーに出演しているサーカス団が、象やら何やら皆を引き連れて助けにくるところは、多数のエキストラを動員したにぎやかなアクションシーンで最大の見せ場になっていま~す。

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