題名を知っていて

録画していた『価値ある男』(1961年/監督:イスマエル・ロドリゲス)を観る。三船敏郎が海外初主演したメキシコ映画です。
酒とケンカとバクチに明けくれているトルハーノ(三船敏郎)の夢は、年1回の祭りヨルドーミヤの主催者に選ばれて村中の尊敬を一身に集める価値ある男マヨルドーモになること。金を稼ぐために妻ファナ(コルンバ・ドミングス)の勧めでトルハーノは家族と共に酒造工場で働きます。しかし、長女ドロテアと逢引きしていた女たらしの社長(エドアルド・ファヤルド)の息子を怒りのあまり傷つけ、トルハーノは入獄。ファナと子どもたちは土地を買うために懸命に働き、ドロテアは社長の息子の子を産みますが村の青年カルリンと愛するようになります。トルハーノが出獄することになり、ドロテアとカルリンの身を案じたファナは、二人が村から去ることを許可。出獄したトルハーノは家族の金を捲きあげ、煽情的な美女カタリーナ(フロール・シルベストレ)に誘惑されて酒とバクチの生活へ逆戻り。スッカラカンになって家に帰ってきたトルハーノは、孫を引き取りに来た社長から大金を手に入れ、念願のマヨルドーモになりますが、村人は誰一人として尊敬の眼差しをおくりません。そんな時、カタリーナが誘惑に現れて……
妻の献身的な愛でようやく目覚め、妻の犯した殺人の罪を被り、本当に価値ある男となる主人公を世界のミフネが好演。スペイン語でセリフを言い、メキシコの風土に適応した存在となっていますね。社長役のエドアルド・ファヤルドはマカロニウエスタンではお馴染みの悪役。メキシコ映画にも出演していたんだ。
メキシコの村の風習の珍しさや、映像にも素晴らしいところがあるのですが、如何せんドラマが面白くありませ~ん。

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