追悼時代劇

録画していた『眠狂四郎The Final』を観る。2018年2月18日に放送された時は、何故か見逃していた作品(放送されたことも知らなかった)でした。

育ての親ともいえる空然和尚(中原丈雄)が何者かに殺され、眠狂四郎田村正和)が江戸に帰ってきます。祖父である松平主水正(津川雅彦)の駕篭が襲われているのを、通りかかった狂四郎が救出。なじみの文字若(名取裕子)の家に腰を落ちつけ、くつろいでいる時に、瓦版屋の金八(八嶋智人)と一緒に、狂四郎の娘と名乗る操(吉岡里帆)がやって来ます。さらに、狂四郎の弟と名乗る加賀美耀蔵(椎名桔平)が現れ……

田村正和の遺作となった作品。それだけが価値あるだけで、それ以外は薦められたものではありません。74歳の狂四郎は、滑舌が悪いだけでなく、歩き方もヨボヨボ。殺陣は編集で上手く誤魔化していましたけどね。

お話も酷いです。転びバテレンを父に持つ加賀美耀蔵が妖術(催眠術)で水野越前守(堀内正美)を操り、さらには将軍も操って自分の考える理想郷を作ろうとする陰謀を狂四郎が打砕くというもの。耀蔵も円月殺法を使い、ラストの円月殺法対決も陳腐そのもので~す。

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田村正和は、“眠狂四郎”だけでなく、“新吾十番勝負”や“若さま侍捕物帖”といった映画の人気シリーズをテレビで主演していますが、以前、CATV(どこの局だったか忘れた)で再放送された『新吾十番勝負』(TBSで66年に放送)は、もう一度観たいですねェ。