続きなので

録画していた『男と女 人生最良の日日』(2019年/監督;クロード・ルルーシュ)を観る。世界的にヒットしたルルーシュの名作恋愛映画『男と女』の約半世紀後を描いた後日談です。

かつてはカーレーサーだったジャン・ルイジャン・ルイ・トランティニヤン)も今は年老いて養護施設で暮らす毎日。かつて愛したアンヌ(アヌーク・エーメ)の名ばかり口にする父の姿を見かねた息子のアントワーヌ(アントワーヌ・シレ)は、アンヌを捜しあてます。アントワーヌの頼みでアンヌはジャン・ルイと会うことにしますが、ジャン・ルイはアンヌの顔を見ても誰かわからず……

主人公のジャン・ルイ認知症状態で、彼の頭の中は過去と現在が混濁しています。過去の出来事を『男と女』の名シーンを挿入することで観客にもジャン・ルイと同じ気持ちにさせる心憎い演出。最初はアンヌとわからなかったジャン・ルイでしたが、途中で気づき、現在のアンヌへの想いを夢で見るようになります。ルルーシュの映像感覚は衰えておらず、フランシス・レイの音楽も酔わせてくれま~す。

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