最後は

録画していた『影裏』(2020年/監督:大友啓史)を観る。芥川賞を受賞した沼田真佑の小説の映画化です。

盛岡に転勤してきた今野(綾野剛)は、同い年の同僚・日浅(松田龍平)と出会います。日浅は、酒を酌み交わしたり、釣りをしたりして今野が心地よさを感じる唯一の友人。しかし、日浅が会社を辞め、互助会へ転職した頃から二人の関係はギクシャクしてきます。日浅の誘いを断った日から日浅に会うことなく数か月が経ち、東日本大震災が起こり、職場の同僚(筒井真理子)から日浅が行方不明になっていることを知らされた今野は……

純文学を映像で表現するのは難しいんですが、監督の出身地・盛岡が舞台ということで挑戦したのかな。テレビ岩手開局50年記念作品という後押しもあったのでしょう。前半は綾野剛松田龍平の二人芝居。この前半が長すぎます。心の動きをセリフでなく映像で表現していますが、深みが感じられません。後半に登場する日浅の父役の国村隼と兄役の安田顕の扱いは逆に端折った感じ。134分という時間が長かったで~す。

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