テーマ期待で

録画していた『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』(2020年/監督:深川栄洋)を観る。安楽死させる連続殺人犯を追う刑事ドラマです。原作は中山七里の同名小説。

悪い医者に父親が殺されたという少年からの電話があり、警視庁刑事の犬養(綾野剛)と高千穂(北川景子)が火葬される前に遺体を引き取り、解剖の結果、心不全でなく塩化カリウムによる殺人とわかります。主治医が最期を看取る前に別の医師と看護師が往診にきており、少年の母を尋問した結果、“ドクター・デスの往診室”というネットサイトに安楽死を依頼したことを白状。ネットサイトの捜査から安楽死を依頼した何人かがわかり、葬儀の動画から看護師の人相がわかり雛森めぐみ(木村佳乃)が逮捕されます。雛森はアルバイトで雇われただけでドクター・デスが誰か知らないと証言。ドクター・デスの人相書きから寺町(柄本明)という男が逮捕されますが……

映画は、映像・役者・音楽が物語にマッチして傑作になるのですが、音楽が物語に全然マッチしていません。特にこの手の映画は音楽が占める位置づけが大きいんですけどね。前半は安楽死について考えさせるシビアな内容だったのが、後半はサイコキラーじゃありませんか。バランスの崩れた不出来な作品といえま~す。

f:id:nostalji:20210927063503j:plain