好き嫌いは別にして

アントニオ猪木が亡くなり、関連本がいろいろ出版されています。『逆説のプロレスVOL.22 アントニオ猪木』(双葉社:2022年12月1日第1刷発行)もその一つ。

猪木個人との交遊録、思い出、エピソードなど猪木礼賛であふれ返っている中で、意外と辛口記事が掲載されています。特にタイガー戸口の猪木評は辛辣。「世界的にみると猪木のプロレスは亜流」には納得。前田が語っていた「猪木さんはプロレスが天才なだけで、プロレス自体はそんなに好きじゃない」にも納得。

新日本プロレスを設立して、ジャイアント馬場と対抗するために、観客にリアルファイトと思わせるような“過激”なプロレス演出をして大成功。直木賞作家の村松友視が「私、プロレスの味方です」で、猪木のプロレスを“過激”なプロレスといったのが最初じゃなかったかな。

それにしても、政府から旭日中綬章が猪木に授与されたのですが、自民党の人気とりが見え見え。功績をたたえるんだったら、生きている時に授与しろよォ。