本日も

録画していた『眠狂四郎女妖剣』(1964年・大映/監督:池広一夫)を再見。シリーズ4作目で、雷蔵の“眠狂四郎”決定版。

隠れ切支丹の鳥蔵(小林勝彦)と関わったことから眠狂四郎市川雷蔵)は、阿片の密売をしている備前屋(稲葉義男)や、将軍の娘・菊姫(毛利郁子)に命を狙われることになります。

湯殿から出てくる女性の裸(後姿ですけどね)のエロチズムから始まり、全裸の女二人の水死体。藤村志保が兄・鳥蔵を救うために転びバテレンの生贄になり、全裸シーン(実際は脱いでいない)を見せ、根岸明美春川ますみが色仕掛けで狂四郎に迫り、久保菜穂子は衣裳を一枚一枚斬られていきます。

円月殺法の相手をするのは、鎖のついた短剣が武器の菊姫の側近・武部(中谷一郎)。ストロボアクションによる円月殺法はこの作品から。『殺法帖』にも登場した少林寺拳法の達人・陳孫(城健三郎=若山富三郎)との対決は決着がつきません。

私が高校時代に観ていた映画は洋画中心でしたが、この作品は当時私が観た数少ない邦画のひとつで、雷蔵眠狂四郎を観た最初の作品でした。内容が目的でなく、女の裸が目的というスケベー心からだったのですが、抜群の面白さでしたな。何度観てもその印象は変わりません。テンポある展開に工夫された殺陣と、内容がともなっていま~す。