ビリヤードの次はポーカー

録画していた『シンシナティ・キッド』(1965年/監督:ノーマン・ジェイソン)を再見。ポーカー名人に勝負を挑む若き賭博師の物語。

シンシナティ・キッド(スティーブ・マックィーン)はミシシッピー流域を股にかけたポーカーの腕自慢。恋人クリスチャン(チューズデイ・ウェルド)は安定した生活を望んでいましたが、キッドの心にあるのはポーカーのことだけ。ケチな勝負に飽きがきていたところへ、その世界で30年も君臨するランシー(エドワード・G・ロビンソン)が現れます。キッドは名人位をかけての挑戦を決意。キッドを後援しているシューター(カール・マルデン)は若者の思いあがりをたしなめますが、シューターの妻メルバ(アン・マーグレット)はしきりにキッドを誘惑。全国からポーカー自慢が集まり、勝負を開始。一人ずつ脱落していき、最後に残ったキッドとランシーの決戦となり……

マックィーンとロビンソンはポーカーの勝負だけでなく、演技でも勝負しています。ポール・ニューマンが主演したビリヤード勝負を描いた『ハスラー』に似た緊迫感のある映画です。高校時代、レイ・チャールズが歌う主題歌(ラロ・シフリン:作曲)をラジオで聴いて、シビレましたねェ。躍動感があって、心にズンズンくるんです。アップテンポのブルースの大傑作ね。映画公開が楽しみで、即、観に行ったものです。

ポーカーには、相手に手札を見せないドロウポーカーと、4枚の手札を見せるスタッドポーカーがあるのですが、この映画に出てくるのはファイブスタッドね。スタッドポーカーにはファイブスタッドとセブンスタッドがあり、単にスタッドと言う時はファイブスタッドを指すようです。隠された1枚がスリルを呼びま~す。