週に一度は西部劇

録画保存していた『赤い連発銃』(1956年/監督:ジョージ・マーシャル)を再見。騎兵隊将校が女たちを率いてインディアンと戦う異色西部劇。

北軍騎兵隊のフランク・ヘウィット中尉(オーディ・マーフィ)は、インディアンとの友好関係を築こうとしていましたが、インディアン嫌いのシビングトン大佐が無防備のインディアン部落を攻撃。インディアンは復讐のために蜂起します。フランクの故郷であるテキサスの町は男たちが南軍に従軍していて無防備の状態。フランクは事情をしたためた手紙を将軍に送り、砦から脱走します。町の人たちはテキサス人にも拘わらず北軍に参加したフランクを憎んでおり、インディアンの蜂起を信じません。フランクはインディアンに襲われて殺された女性の死体を女たちのリーダーであるハンナ(ハンナ・レイシー)に見せ、町の女を教会に集めます。町はインディアンに包囲され、脱出は不可能。フランクはインディアンを迎え撃つ訓練をしますが……

サンドクリークの虐殺をイメージする場面から始まり、ハンナ・レイシーが偉丈婦ぶりを見せる出だしはグッド。教会にたてこもってからは、戦争で父を殺した北軍を憎んでいたアン(キャスリン・グラント)がフランクに惹かれはじめる恋模様や、他の男と結婚したフランクの昔の恋人(パトリシア・ティアナン)との関係、女たちのいろいろなエピソードが手際よくまとめられ、退屈せずに見ていられます。クライマックスの攻防戦では女たちの活躍が花やか。フランクが祈祷師を殺してインディアンを退却させる行動も納得感があり満足。ジョージ・マーシャルの演出はソツがなく、上出来のB級西部劇といえます。女たちに存在感があって、オーディ・マーフィは少し影が薄いですけどね。