続きで

録画していた『祈りの幕が下りる時』(2018年/監督:福澤克雄)を観る。東野圭吾の“新参者”シリーズ映画化第2弾にして完結篇。

荒川沿いのアパート、越川の部屋で女性の腐乱死体が発見されます。警視庁の松宮(溝端淳平)が捜査を開始。部屋には生活感がなく、日本橋周辺の橋の名前がかかれているカレンダーがあるのみ。同時期に河川敷で首を絞めて殺されたホームレスの焼死体が発見されます。殺された女性は、滋賀から新進演出家の浅居博美(松嶋菜々子)を訪ねてきたことが判明。浅井に聞き込みに行った松宮は、事務所で浅井と加賀(阿部寛)が写っている写真を見つけ、加賀に相談。DNA鑑定で殺されたホームレスが越川と判明。越川の部屋にあったカレンダーは、失踪していて数年前に亡くなった母(伊藤蘭)の部屋にもあった同じもので、加賀は日本橋所轄の刑事になって橋を手掛かりに母の死を知らせてくれた綿部という男を捜しており、母と綿部と越川、そして浅居に何らかの関係があると考えますが……

誰もが感じているように、松本清張の『砂の器』に影響を受けています。前作もそうでしたが、家族の問題や人間関係に重点が置かれており、東野圭吾の小説は読んでいないのですが、松本清張の作風に近いような気がします。自殺したという浅居博美の父、母の恋人だった綿部、ホームレスの越川と、写真も姿も見せない演出が効果をあげていま~す。