昨日に続き

録画していた『大菩薩峠竜神の巻』(1960年/監督:三隈研次)を観る。市川雷蔵主演で大映が三部作で作った2作目。

前作のラストで、狂気となってさまよっている机龍之助(市川雷蔵)に刃をむけた宇津木兵馬(本郷功次郎)でしたが手傷を負って盗賊の七兵衛(見明凡太郎)とお松(山本富士子)に助けられます。大和路で正気に戻った龍之助はお浜と瓜二つのお豊(中村玉緒)と遭遇。ひとときの安らぎを得ますが、横恋慕している金蔵(片山明彦)がお豊を拉致。龍之助はお豊を追いかけて、ひょんなことから天誅組に加わります。天誅組は敗れ、残党狩りの火薬で盲目となった龍之助はお豊と再会。お豊の亭主となっていた金蔵が嫉妬して龍之助を襲いますが、逆に斬られて殺されます。そこへ、龍之助を追っていた兵馬が現れて対決。龍之助が足を踏み外して崖から落ちたところでエンドです。

雷蔵の殺陣は、繊細で鋭敏なところがあるのですが、迫力は今イチ。だけど、内面からくる虚無感は雷蔵ならではといった感じでグッド。中村玉緒のお豊は、お浜とは違った業の深さを見せており、こんなに上手い女優とは思いませんでしたよ。山本富士子は平凡で~す。