やっぱり最後は

録画していた『大菩薩峠・完結篇』(1961年/監督:森一生)を観る。市川雷蔵主演で大映が三部作で作った最終作。

前作のラストで崖から落ちた机龍之助(市川雷蔵)は、お豊(中村玉緒)に助けられて逃走しますが、お豊は病に侵されて自害。龍之助は生け花の師匠・お絹(阿井美千子)に惚れられ、江戸に向かう途中で、お絹に横恋慕している盗賊の百蔵(小林勝彦)に身延山中に誘い込まれ、百蔵の腕を斬り落とすも崖から落ちて昏倒。薬売りのお徳(矢島ひろ子)に救われ、お徳の息子とふれあい、自分の息子・郁太郎に想いをはせます。しかし、お徳の頼みで土地の分限者・望月家の息子を恐喝にきた神尾主膳(島田竜三)から救ったことで主膳に腕を見込まれ、主膳の屋敷へ。財産目当ての主膳に連れ込まれた名家の娘・お銀(中村玉緒の三役)は、龍之助に助けられ、一緒に脱出。顔に醜い痣のあるお銀は盲目の龍之助に心を許し、隠れ住んだのが、龍之助が殺したお浜(中村玉緒)の実家。お浜の亡霊に苦しめられ、狂ったように辻斬りを行います。一方、宇津木兵馬(本郷功次郎)は盗賊の七兵衛(見明凡太郎)と龍之助追っていますが、いつも一歩違いで会うことができません。辻斬りの噂をきいて大菩薩峠に帰ってきた兵馬は、豪雨で笛吹川が氾濫する中、龍之助と対峙。龍之助はわが子の名を呼びながら家ごと流されていくのです。

物語展開が端折りすぎて、人間ドラマとしての重さが全然ありません。山本富士子のスケジュールの都合だったのか、一部と二部の主要キャラである兵馬と恋に落ちるお松が、セリフで説明されるだけで登場シーンなし。竜頭蛇尾となったシリーズ完結篇で~す。

泊りがけで横浜へ行きますので明日の日記はお休み。