懐かしの特撮映画

録画していた『地球防衛軍』(1957年・東宝/監督:本多猪四郎)を再見。宇宙からの侵略者と戦う地球防衛軍の物語。

富士山麓一帯で謎の怪事件が発生。火星と木星の間にあったという第5惑星ミステロイドの研究をしていた天体物理学者の白石(平田昭彦)が行方不明になります。白石の妹・江津子(白川由美)と恋人同士の渥美(佐原健二)が調査開始すると、渥美の前にロボット怪獣モゲラが出現。モゲラは麓の町を襲いますが、自衛隊の必死の防戦で峡谷に落ちて破壊されます。モゲラが白石の残していた論文にある異星文明の仕業と安達博士(志村喬)は推測。富士山麓に派遣された調査団の前に巨大ドームが出現し、調査団の代表5名をドーム内に招きいれます。ドームの主は核戦争で破壊したミステロイドの生き残りのミステリアンで、火星からの移住を計画。富士山麓の土地と地球の女性を要求します。政府はこれを拒否し、戦闘が開始。圧倒的な科学力の違いで、自衛隊は敗退。人類の危機に科学兵器を動員した全地球規模の地球防衛軍が結成されます。女性たちが次々とミステリアンに拉致され、その中に江津子や白石の恋人だった広子(河内桃子)がいたことから渥美は秘密の地下道から救出に向かいますが……

東宝初の本格的な(怪獣映画ではない)SF映画。人間ドラマなど如何でもよく、小松崎茂のデザインによる科学兵器が素晴らしく、円谷英二の特撮技術と相俟って快感を呼びます。伊福部昭の音楽が気分を高揚させ、ミステリアンと防衛軍の大攻防戦を楽しくさせるので~す。