似たような題名で

ブックオフでゲットしたDVD『危険がいっぱい』(1964年/監督:ルネ・クレマン)を観る。アラン・ドロンが『太陽がいっぱい』のルネ・クレマンと組んだ未見のサスペンス映画。

イカサマ賭博師のマルク(アラン・ドロン)は、ギャングのボスの妻に手を出したため、ギャングたちに追われます。命からがら逃げ込んだのがホームレスを援けている教会の救済所。慈善活動をしている大富豪の未亡人バーバラ(ローラ・オルブライト)の運転手としてマルクは雇われ、屋敷内で暮らすことになります。バーバラの従姉妹で使用人のように働いているメリンダ(ジェーン・フォンダ)はマルクに惹かれますが、マルクの目当てはバーバラ。屋敷内の様子を不審に思ったマルクは、バーバラが2年前に愛人のヴァンサンを使って夫を殺し、屋敷内の秘密の部屋に匿っていることを知ります。バーバラの狙いはマルクを殺し、ヴァンサンをマルクの身代わりにして南米に逃げること。マルクはバーバラを誘惑し、逆にバーバラと南米に逃げることを計画。マルクを好きになったメリンダの罠にかかったヴァンサンはバーバラを殺しますが、マルクを追っていたギャングがマルクと間違ってヴァンサンを殺します。メリンダが二人を殺したのがマルクのように見せかけたため、マルクは警察から指名手配されます。マルクはヴァンサンが隠れていた屋敷の秘密の部屋に隠れますが……

冒頭のギャングに追われたドロンが危機一髪で逃げまわるシーンはスリルにとんでいて愉快。それぞれが思惑を持っており、イタチごっこ的展開をルネ・クレマンは軽快なタッチで捌いています。ジェーン・フォンダのカマトト悪女ぶりがグッド。それにしてもドロンは色事師が似合うなァ。音楽は、ラロ・シフリン