最後に

録画していた『北国の旅情』(1966年・日活/監督:西河克己)を観る。大学の同級生を訪ねた青年が、そこで起こる結婚問題に巻き込まれる青春歌謡映画。

同級生の金井由子(十朱幸代)から婚約の手紙を受けとった英吉(舟木一夫)は、冬休みを利用して由子の故郷である北国の町を訪ねます。英吉からの訪問の手紙を受け取った金井家は大騒ぎ。由子の婚約者は町一番の実力者である蔵元・河原(東野英次郎)の一人息子・健二(山内賢)で、両親(江戸屋猫八と初井言栄)は良縁が壊れることを恐れたんですな。由子は出かけていて、手紙のことも、大騒ぎのことも知りません。金井家に英吉がやってきて、両親があたふたするなか、祖母(北林谷栄)が英吉を招き入れて歓待。由子が帰ってきて、英吉の来訪に驚きながらも喜び、家が大騒ぎになっていたことも知ります。英吉は由子が好きでしたが、由子から健二を愛しているから婚約したと言われ、スキーを楽しむために山へ。由子の妹・妙子(小橋玲子)は、英吉が去った後、泣いている由子を見て、本当は英吉を愛しているのに婚約披露宴を開く姉の不誠実を憎み、山に行きます。妙子がいつまでも帰らないので、捜索隊が出発。一方、英吉は山小屋に妙子がいたので驚きます。訳を聞いて妙子を説得した英吉は、彼女を背負って下山。英吉は、健二と由子は生活と結びついた愛であり、自分と由子は学園の中での友情と悟り……

どの作品も、舟木一夫は恋する人とは結ばれない設定。この映画を観にくる舟木ファン(女性)のことを考えたんでしょうな。何かと優等生の姉と比較されて悩む小橋玲子の妙子役は、ポスターやスチールでは何故か橘和子です。何があったのかなァ。ちなみに、舟木一夫は主題歌の他に、「おやすみ恋人よ」「高校生音頭」を劇中で歌っていま~す。