西部劇パーフェクトコレクションに収録されている『ゴールデンガール』と『勇者の丘』を観る。
『ゴールデンガール』(1951年/監督:ロイド・ベーコン)は、南北戦争時代に実在したショーガールのロッタ・クラブツリーを描いたミュージカル西部劇。
南北戦争時代のカリフォルニア、ロッタ(ミッツィ・ゲイナー)はローラ・モンテス(カルメン・ダントニオ)に憧れて、学校をサボって森で歌と踊りの練習。それを見ていたのが賭博師のトム・リッチモンド(デール・ロバートソン)で、トムはロッタに惹かれます。ロッタは母親(ウナ・メルケル)に内緒でトムと町にやって来たローラのショーを見物。ローラとトムは愛しあうようになります。父親(ジェームズ・バートン)がギャンブルで家を失い、ローラは歌の上手いマット(デニス・デイ)たちとショー・ビジネスを開始。ローラの歌と踊りは人気を呼び、巡業先は客でいっぱい。北軍の将校から頼まれて軍資金を運ぶことになりますが、トムの正体は南軍士官で軍資金を奪って逃走。ローラは大劇場を満員にするほどの人気スターになりますが……
ミッツィ・ゲイナーを中心に、デニス・デイやジェームズ・バートンが繰り広げるショー場面主体の作品。ミッツィ・ゲイナーが歌に踊りに魅力を見せています。デニス・デイはアイルランド出身の美声の歌手。ジェームズ・バートンも味わいあるタップダンスを見せてくれます。デール・ロバートソンは刺身のツマで、如何ってことのない存在で~す。
『勇者の丘』(1950年/監督:レイ・ナザロ)は、パロミノ種の馬をめぐる現代西部劇。
牛の買いつけにやってきた青年ノリス(ジェローム・コートランド)はマリア(ビバリー・タイラー)という女性と知りあいます。マリアの牧場はパロミノ種の馬を生産しようとしている馬牧場ですが、パロミノ種の馬はデユークと名付けた子馬が一頭いるだけ。父親が死んだ後、パロミノの牡馬キングが逃げ出して、種付けができなくなっていたんです。隣家の牧場主レーン(ロイ・ロバーツ)が自分の雌馬に種付けさすため、キングを山に逃がしたんですな。山でキングを見つけたノリスは……
パロミノは月光のように輝く毛色の馬。子馬のデユークが名演技をします。でもって、それだけの作品ね。西部劇といっても、牧場が舞台だけの現代劇で~す。