白人女優によるインディアン娘

nostalji2005-02-25

先日ゲットした西部劇のパンフレットを眺めて楽しむ。1960年代以前の西部劇におけるインディアン娘のヒロインは白人女優が演じていますね。ざっと思いつくままにあげると、『折れた矢』のデブラ・パジェット、『アパッチ』のジーン・ピータース、『遥かなる地平線』のドナ・リード、『果てしなき蒼空』のエリザベス・スレット、『許されざる者』のオードリー・ヘップバーン、『大襲撃』のリタ・ガムなど。マカロニでは『さすらいのガンマン』のニコレッタ・マキャベリがいました。ドナ・リードやヘップバーンは逆立ちして見ても、インディアン娘には見えな〜い。今回ゲットしたパンフでは『ミズーリ横断』がマリア・エリーナ・マーケス、『赤い矢』がサリタ・モンティール。メキシコ女優なのでインディアン娘役に起用されたんでしょうね。画像はサリタ・モンティール。
録画していた『南部騒動・姐妃のお百』(1959年・新東宝/監督:毛利正樹)を観る。姐妃のお百というのは、講談や歌舞伎では有名な存在でして、色仕かけで男をたぶらかし、男の妻を追い出し、遊蕩をすすめて大店を破産させます。邪魔になった男を殺し、捕らえられ佐渡送りとなりますが島抜けをし、海上を漂っているところを秋田・佐竹藩の船に助けられます。持ち前の美貌と手管で藩主の愛妾となり、藩主を毒殺して御家乗っ取りを企てますが失敗、処刑されるという希代の毒婦です。映画の方は佐竹藩が南部藩に変わっているだけでなく、悪いのは男たちばかりで、全然毒婦ではありません。淫らで暴虐を好み、紂王を堕落させ、殷滅亡の原因となった姐妃の名が泣きます。小畑絹子では姐妃のイメージじゃないものなァ。