加賀騒動

nostalji2005-03-08

数日来クシャミが出て、昨日から眼が痒くなって、杉の花粉の影響が出てきたようです。マスクするのは鬱陶しいので、ティッシュが手放せなくなってきました。
念願だった大友柳太朗の『加賀騒動』(1953年・東映/監督:佐伯清)を観る。“加賀騒動”というのは、藩主に取入って家老にまで出世した大槻伝蔵が、藩主の愛妾と不義密通してできた息子を加賀百万石の領主にするために、藩主を毒殺し、さらに嫡男まで毒殺しようと企てた講談で有名な御家乗っ取り事件です。事実はかなり違っていて、「これが真実だ」というべき内容で映画化したのが、この作品です。大友柳太朗が実に素直な演技をしていて、見応えのあるものになっていました。
要チェックということで録画していた『暗黒街』(1927年/監督:ジョゼフ・フォン・スターンバーグ)も観る。後年、ジェームズ・キャグニーが演ったようなギャング映画の先駆けとなる作品で、男の友情と義理人情を描いた秀作。主演のジョージ・バンクロフトは、サイレント時代はこの作品のような荒っぽい男を演じて人気を博しましたが、パラマウントと出演料を巡ってトラブルとなり干されたみたいですね。トーキーになってからは、『駅馬車』の保安官役で傍役としての存在感をしめした程度です。粗暴だが憎めないキャラクターは、ウォーレス・ビアリーのような存在になれたかもしれないのに残念!